一級土木技術検定実地試験に向けての対策ブログ

計算問題への対策まとめ【図解有り】

近年、出題されていませんが、まれに計算問題(締固め、土量の体積変化)が出題されることがあります。そこで計算問題の対策まとめ記事を書いておこうと思います。

 

1.土の締固め(施工含水比の範囲の算出)

この問題は湿潤密度と含水比を用いて、乾燥密度を算出するのが肝です。その後は乾燥密度~含水比曲線を作成し、その中の最大乾燥密度に対し、90%の乾燥密度を算出し、そのラインを追記し、90%以上である乾燥密度の範囲を示すという構成になります。

 

問題例(平成22年度)

測定番号 1 2 3 4 5
含水比(%) 6.0 8.0 11.0 14.0 16.0
湿潤密度(g/cm3 1.590 1.944 2.220 2.052 1.740
乾燥密度(g/cm3          

上記の乾燥密度を記入し、①締固め曲線を作成する。②締固め度が最大乾燥密度の90%以上となる施工含水比を図示する。

 

回答

測定番号 1 2 3 4 5
含水比(%) 6.0 8.0 11.0 14.0 16.0
湿潤密度(g/cm3 1.590 1.944 2.220 2.052 1.740
乾燥密度(g/cm3 1.500 1.800 2.000 1.800 1.500

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ポイント

①湿潤密度と乾燥密度の構成の比較

湿潤密度:ρt=(ms+mw)/ΣV

乾燥密度:ρd=(ms+mv)/ΣV

→湿潤密度の方が大きくなることを覚えておくべき。

それぞれの記号の説明として示相図を図1に貼っておきます。

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図1 示相図

 

②含水比の式の成り立ち

含水比:w=mw/ms×100

 

③湿潤密度と乾燥密度の関係式

含水比をmwの形に変換し、湿潤密度に代入することでmwを削除し、msのみの構成とします。湿潤密度を含水比と乾燥密度により表現することができます。

w=mw/ms×100 ⇒ mw=ms×w/100

ρt=(ms+mw)/ΣV ⇒ (ms+ms×w/100)/ΣV

 ρt=(1+w/100)ρd

 

○補足

上記の変換を覚えていなくても湿潤密度は乾燥密度よりも「1+含水比(%)」大きくなることを覚えておけばOKです。

 

 

2.土量の体積変化(ほぐし・締固め)

この問題は土を運搬したり、締固めりすると土が締まったり、ほぐしたりして体積がどのように変化するか計算することを求められます。

ポイント

①土量変化の基本

基本の土量変化の関係は図2のとおりです。

 

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図2 土量変化の関係

 

②土量変化の例外

基本的には地山を軸に換算されますが、例外として【ほぐしから盛土】に換算されるパターンがあります。地山からトラックに運搬される際に体積が大きくなり、体積が大きくなった地山が盛土となります。

ほぐされた土から盛土に締固めされる場合は単に×Cするだけでなく、地山圧縮分の/Lも追加する必要があります。イメージは図3のとおりです。

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図3 ほぐしから盛土への換算

 

ただし、盛土からほぐしに換算されるケースは過去問では出題されていません。

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図4 盛土からほぐしへの換算

 

問題例

9730m3の盛土を行うにあたり、土取場からA土(土量変化率:La=1.20、Ca=0.90)をダンプトラックで1400台運んだ。さらに不足分は別の土取場からB土(土量変化率:Lb=1.25、Cb=0.85)を同じダンプトラックで運びたい。この場合、B土を運ぶためのダンプトラックの台数は何台か。ダンプトラックの1台あたりの積載量(ほぐし土量)は7m3とする。

①A土を盛土に用いる場合

トラック1台当たりの盛土量:7m3/1.2*0.9=5.25m3

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トラック1400台分:7350m3

不足している盛土量:9730m3-7350m3=2380m3

 

②B土を盛土に用いる場合

トラック1台当たりの盛土量:7m3/1.25*0.85=4.76m3

トラックの台数=不足している盛土量/トラック1台当たりの盛土量=2380/4.76=500回

 

回答

500台

 

 

おまけ

建設機械の作業能力計算

近年出題がないためほぼ出題される可能性はないですが、載せておきます。

単位が「分」であることに注意

 

Q=60×q×E/(Cm×L)

Q:一時間当たりの作業量(m3/h)

q:一回当たりの取り扱い土量(m3)

E:作業効率

Cm:サイクルタイム(min)

→サイクルタイムの単位がsecの場合、さらに60を乗じる。

L:ほぐしの土量変化率